なーこ

アメリカン・ユートピアのなーこのレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
5.0
前知識ゼロで観ました、これはすごい….!
今後の私の人生のどこかに絶対影響を与えるであろう作品….!出会えてよかった、映画館で見れてよかった!

演出が私の大大大好きな超シンプルなやつ。観客の想像に任せるやつで照明、衣装、振り付けまですごいんだこれが!

まず照明から。
ありとあらゆる照明の使い方網羅してるのに唐突さがない!統一感があるのに新鮮でスパイス効いててそこから攻めるか!みたいな照明。もーすき。

次は衣装。
個人的にはめちゃくちゃハイセンスに考えられてたと思う。キャストみんな薄グレーの素材感が優しめのスーツなんだけど、照明に当たって薄い水色にも見える。主役のおじさんだけ多分ちょっとスーツの見た感じ違ったんだよな。
で、その薄グレーのスーツに合わせて楽器もほとんど色統一してるの。余計な色が邪魔しないようにとことん考えられてる!もちろん差し色になる楽器はそのまま。
薄い上質なグレーだから何やってもさまになる!

からの振り付け。
衣装が品のあるもので、照明がスパイシー。振り付けはちょっとお茶目でシュールでもそれが前衛的!!
個人的に、東京オリンピック開会式で後ろのボランティアの踊りなんか変だなと思って見てて、そんな振り付けがこのショーで出てきて。
衣装、照明、音楽っていう基盤全部揃えた上で遊べるんだなぁとあらためて実感!!

良いロックバンドとかもそうだよね、リズム隊が上手いとギターもボーカルものびのび弾ける。

ダンサーの方々の所作がもう綺麗で綺麗で。指先まで揃えられててめちゃくちゃにカッコいい。

確かにメッセージ性が強めの作品なんだけど、それを忘れてしまうくらいのショーの迫力。実を言うとショーしか覚えてない。ちょっと皮肉がかったのも良かったなあ〜

デイヴィッドバーンさんはじめましてで、最初はこの白髪綺麗系おじさんこんなに歌って踊って最後まで体力もつんかなと思ってた。ギターうまくて台詞まで迫力あって、スキャットまで出来るんだから本当すいません。
いやー、これ本場でみたらやばいね、楽しいね!

映画館で踊れなかったのが悔やまれる。

この手の映画には珍しくエンドロールまで良かった….
なーこ

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