阿部紘樹

アメリカン・ユートピアの阿部紘樹のネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最高だった。また何度でも見たい。

ショーとしてのクオリティの高さに現代アート的な刺激的でユニークな表現、そして随所に風刺的な考えさせる強いメッセージ性。観るたびにより深く感じるだろうし、より深く感じるために何度も観たいと思った。


いろいろなことを考えさせられるショーで、観ながらしょっちゅう思考がトリップした。


アメリカでも投票率が低く平均年齢が高いのに驚いた(大統領選で歴史的に投票率が高かったときで55%、地方選挙の投票率の平均は20%で平均年齢は57才)


アメリカはこんなショーにも政治的メッセージ性を込めてくるのがすごいと思った。一方で政治というと遠く感じるけど、生活のための根本の話なんだから、主体的なアメリカ人としては当然なんだろう。俺も当然にしたい。

アメリカが描くユートピア(アメリカが本来なりたかった姿)はやはり素敵だ。一方でそこになれていない現実があり、なれていないことを攻めすぎている部分もある。歌詞の中で、「みんな僕の家においでよ。きたらもう帰りたくなくなるよ」的な表現があり、これこそまさにアメリカの目指していたユートピアとしてのあり方なんだと感じた。誰もが来たくなる国で、来た人に寛容でウェルカムな国で、来た人がもう出たくなくなるような国で、来た人にたとえ問題があっても追い返したりせず共により良くなろうという国。本当に素敵だし、自分の家や自分自身がそうなりたいと思った。