デヴィッド・バーンのブロードウェイライブを収めたビデオ。パフォーマンスは圧巻だし、「自分でものを考えて選挙に行こう」的なメッセージはまともに聞こえた。
ロックンロールとラテンミュージックを、才能と知性と努力で融合させた創作音楽家で、自身や他人の言動を細かく観察して、そのとき心がどう動いたかつぶさに吟味し、浮かんだ疑問を追究し尽くして、出た研究結果を作品で発表する人。
デヴィッド・バーンに対する印象はそんな感じで、高い所から見透かされて強い思想で導かれそうな気がしたので、高プライドな学生時代は受け入れられなかったけど、さすがに今は問答無用でカッコいいと思う。シンガーとしてバリバリ現役なのもすごい。
でもやっぱり、心より頭を動かされてる感じというか、この苦味の強い口当たりが好みじゃない。自分には都会的過ぎるんだと思う。一方で、彼が編集した作品には太陽や土の匂いが残っている感じがして、大好きなものが多い。beleza tropicalというコンピレーションアルバムが特に大好き。