カトー

アクアマン/失われた王国のカトーのレビュー・感想・評価

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
1.8
スーパーマリンブラザーズ

DCEU最終作。評判の悪さとDCのゴタゴタ関連に疲れて全く期待してなかったけど、予想以上にダメだった。1が傑作だから尚更本作のダウングレードっぷりが目立つ。

プロットはソーDWのブロマンス要素とBPWFの侵略展開を混ぜただけでプラスアルファの要素無し。アクションは1作目に比べると明らかにスケールダウンしててカタルシスも無し。良かったのは第3幕のアクアマンvsブラマンのアクションくらいで、全てにおいて既視感が拭えず退屈だった。

肝心のモモアもイマイチ。1の時は「ヤンチャで尖ってるけど決める時は決めるカッコいいアニキ」って感じだったのが、本作だと「昔ヤンチャだっけどいまはすっかり丸くなったおっちゃん」みたいなビジュアルとスタンスで1ミリもトキめかなかった。やっぱり前作から5年も空いたのは致命的だったと思う。

ヒーロー映画の続編といえば新しいスーツのお披露目がワクワクポイントだけど、本作のステルススーツは機能とビジュアルが文字通りすぎてつまらない。CA:WSで登場したキャプテン・アメリカのステルススーツは暗めのカラーで隠密ミッション時に目立たないための仕様だってことがわかるけど、アクアマンのステルススーツは文字通り透明になるだけで、意外性なんてあったもんじゃない。しかもただ透明になるだけだから肝心のアクションが観れないっていう...ほんとなんなんですかね...

私生活トラブルで出番がカットされたと言われていたメラが予想に反して結構活躍してた事以外は特にサプライズもなく、お役所仕事的にアクション映画のチェックポイントを外さず作ったような作品。アクアマンというダサいキャラをカッコよくてしてやるぜみたいな1作目にあったパッションを一切感じなかった。

1作目がやりたいこと全部ぶっ込んだ集大成的な作品だった故に、続編でやることがないのは予想してたものの、DCのゴタゴタがなければもう少しうまくできた気がして悲しい。

まあDCEUはこれでお終いってことで、ガン主導の新DCの始まりを(あまり期待せずに)待つことにする。
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