HAYATO

アクアマン/失われた王国のHAYATOのレビュー・感想・評価

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
3.8
2024年16本目
DCEUこれにて終結
何を撮っても期待を裏切らないジェームズ・ワン監督最新作
はるか昔、南極の氷河の奥深くに封印された古代兵器・ブラック・トライデントが甦り、アトランティスの王・アクアマンは、かつてない脅威から海と地上の世界を守るため、仲間たちとともに立ち上がる。
主演のジェイソン・モモアを始め、アクアマンの弟である前王・オーム役のパトリック・ウィルソン、母・アトランナ役のニコール・キッドマン、アトランティスの女王・メラ役のアンバー・ハード、ブラックマンタ役のヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世ら前作のメンバーが集結。
DC再編の動きやアンバー・ハード問題など、色々とやっかいごとに巻き込まれてしまったので、ジェームズ・ワンをはじめとする製作陣はさぞ大変だったろうと思う。
ジェームズ・ワン監督お得意のホラー的演出やド派手な画作り、伏線回収は相変わらずのクオリティを維持しており、前作のスタイルを踏襲した王道のヒーロー物語を楽しむことができる。
底抜けに明るいアーサーの言動が実に愉快で、メラとの間に授かったアーサーJrの子育てに奮闘する様子や、対照的な性格の弟・オームとの軽快なやり取りが面白い。
挿入曲のセンスも素晴らしく、Steppenwolfの”Born to Be Wild”と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でも使用されていたNorman Greenbaumの”Spirit in the Sky”はイントロを聞いただけで最高にゾクゾクする。
個人的にとても興味深ったのは、MCU作品と似ているポイントがいくつもあったことで、①痩せ細っていたオームが、水を浴びた瞬間に筋骨隆々になる様は、超人血清を打ったスティーブ・ロジャースの姿と重なり、②大量の巻き添えを喰らわせた壮絶な仲違いはあれど、なんだかんだ絆を感じるアーサーとオームの関係性は、ソー&ロキ兄弟を彷彿とさせ、③アトランティスの存在を公にし、国連でスピーチをするアーサーは、ワカンダの開国を宣言し、同じく国連でスピーチを行ったワカンダ国王・ティチャラの姿を思い出させ、④アーサーが「俺はアクアマンだ!」と堂々と名乗って物語の幕をとじる展開は、奇しくも1作目の『アイアンマン』と同じ展開であるなど、意図的なのか定かではないが、MARVELもDCも好きな自分からすると、好奇心を掻き立てられる要素が満載だった。
ジェイソン・モモアのアクアマンは非の打ち所がない程にハマり役だと思うので、願わくはDCUにも登場させてほしい。
カットされちゃったベン・アフレックのカメオ見たかった...。
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