ねむろう

アクアマン/失われた王国のねむろうのネタバレレビュー・内容・結末

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2024新作_006


真の王は、架け橋となる。


【簡単なあらすじ】
南極の氷河に眠る邪悪な海底王国に、海の生物を操るアクアマンが、5億の海の仲間とともに立ち向かう!監督×主演を『ワイルド・スピード』の最強コンビで放つ海中から陸、空へと広がる完全未体験のアクション・エンターテイメント!はるか昔、氷河の奥深くに“失われた王国”が封印された。世界を滅亡させる力を持つ古代兵器、ブラック・トライデントとともに——。しかし今その封印は解かれ、かつてない邪悪な力が解き放たれてしまう。立ち向かうのは、海の生物を操る海底アトランティスの王であり、ユーモア溢れるお調子者、アクアマン。5億の海の仲間とともに、かつてない脅威から海と地上の世界を守れるのか!?



【ここがいいね!】
『アクアマン』(2018)で、ジェームズ・ワンらしいアクションを見せた上での第2作というところですが、要所要所でそのような動きの激しいカメラワークもあって、前作譲りだったかなと思います。
しかし、そんな中で今回フィーチャーされていたのは、どちらかというとアーサーとオームの兄弟の話、そして兄弟の和解の話だったように思います。
実際に作品の半分ぐらいが、オームを砂漠の牢獄から助け出すところに割かれ、後半半分でブラックマンタたちが進めようとしている計画を止める話になっていました。
そして最終的には、アーサーとオームとの兄弟の話に集結していくところだったかなと思います。
その中で、コメディもあり、泣けるところもありというところで、そのあたりは収まりの良い作品だったのかなと感じました。



【ここがう~ん……(私の勉強不足)】
収まりのいい作品だったというところではありますが、裏を返して変な言い方をすると「こじんまりとした」作品になってしまったかなという印象でもあります。
また、アーサーとオームの話の脇にある、古代の超絶エネルギーであるオリカルクムというものを巡ったブラックマンタの話では、何をしたかったのかなと感じます。
もちろん、乗り移られていたのでしかたがないですが、なんか変な感じでした。
さらに、オリカルクムの溶鉱炉が、衛星からは見えづらいようになっているという話でしたが、あんな緑色の煙を吹き出して、最終的にはアトランティス王国に島ごと叩き壊されぐらい収拾がつかない状況になっているので、どう考えてもバレるだろうと思ってしまいました。



【ざっくり感想】
本作はもちろんDC作品ではありますが、隠されていた王国が地上と手を組むという内容は『ブラックパンサー』(2018)的ですし、アクアマンが演説し、「私はアクアマンだ」と言って終わるあたりは、『アイアンマン』(2008)的でもあり、MCU以降のアメコミ映画で見たような流れを辿っている感が否めません。
また本作は、「DCエクステンデッドユニバース」の最終作ということで、急いで畳もうとしていたところはあるのかなとも感じてしまいました。
ポストクレジットシーンも、最終的に「ゴキブリ食い」で終わるというのも、「これで終わりかよ…」という、もの悲しさがありました。
どちらにせよ、ジェームズ・ガンがトップになって、また始まるDCの作品世界に期待したいと思います。
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