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クライ・マッチョのotomisanのレビュー・感想・評価

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)
3.9
 監督ももう卆壽、なにを叫ぶと思ったら、巻末、13の若者から譲られた雄鶏の「マッチョ」が「朝だぞ」と怒鳴る。年寄りなら無駄に早起きすんなとけしかける様で笑わされた。しかし、ときは1980年、マイロの御歳なのは見え見えだがイーストウッド氏は公式には50歳「ブロンコビリー」に精を出してる時分なワケ。
 40年サバを読んでも御大が若返るわけもないが、それでも撮っちまうぜという勢いがいい。撮るからにはアクションも要るのでそちらの締めは「マッチョ」に任せて、御大はロマンスとひ孫の馬馴らしに専念。
 果たしてハワード親父が倅にハラを割って見せて、結果三日目にとんぼ返りとなるのか十年居付く事になるのか知れないが戻るべきところは決まっている。そんなメキシコ砂漠、本日閉店の店でマルタと寄り添うマイロには別件でいつか倅を盗られたレタが腹いせと称して押しかけて、マイロを攫おうと企むかもしれない。そんな恋の鞘当てもどきを想像させる四捨五入で百歳も小学生さえ起業しようなんて今どき面白かろう。
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