TaiRa

レミニセンスのTaiRaのレビュー・感想・評価

レミニセンス(2021年製作の映画)
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『ウエストワールド』観てないからリサ・ジョイの特徴までは断言出来ないが、やっぱTVドラマの人なんだろうな。

気候変動による水没都市のデザインやアイディアは全く新しいものではないけど、金掛けて正面からやる人も滅多にいない分、変な新鮮味があって良かった。街中ビチャビチャで生活し辛そう。水没歓楽街のセットとか真面目に作ってるのも妙にクラシカルな感じで嫌いじゃない。ノワールやるのは良いんだけど、なんか絶妙に古臭さを踏襲しちゃっててもったいない。ヒュー・ジャックマンのモノローグとか、ノワールっぽさを出す為だけに存在してて邪魔なだけだし。リサ・ジョイみたいな女性脚本家・演出家が『めまい』要素も含むノワールを作り直すって、企画自体は可能性ありそうなんだけど、結果としてあんま新しさはない。普通に懐古的な作り。それはそれで、レベッカ・ファーガソンがファム・ファタールとして綺麗に撮れてるんで別に良いんだけど。『ミッション:インポッシブル』以外じゃ一番良いんじゃないかな。『ウエストワールド』組からスタッフを引き連れてるけど、見方によっては『デジャヴ』の撮影ポール・キャメロンとテレンス・マリック組のマーク・ヨシカワを起用してるとも言える。SFやノワールよりもエモいラブストーリーが一番前にある。撮り方はドラマっぽい印象だったからもう少し映画らしく撮って欲しい。まぁ映画初監督作なんでこんなもんでしょう。
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