「過去に溺れる男」
記憶に潜入する男のSF物語。監督はリサ・ジョイ。クリストファー・ノーランの弟のジョナサン・ノーランの妻です。
ノーランイズムを継承してるかどうかは知らないが「インセプション」ぽいモノを作りたかったのかなあ。正直、記憶を辿るという意味でそういうハラハラドキドキ感のサスペンスを期待してただけに、凡夫なラブストーリーだったのでガッカリした。
「インセプション」ほど複雑でもなく分かりやすいが、分かりやすすぎて驚きも特になく、犯人が判明してもあーそう、ぐらいの感覚だった。元々登場人物も少ないせいでもあるし、掘り下げが殆どないのでモブキャラが多い中、そいつが犯人とか判明してもまあ心動かされないよね。
主人公のニックもメイに固執するばかりで過去に溺れる女々しい男にしか見えなかったわ。そこまで惹かれた理由があんまり分からん。これが妻とかだったらまだアリだと思えたんだけどもな。しかしレベッカ・ファーガソンが美人だったな。この作品ではひと際美しかった。
海に浸食されている街が舞台ってのはビジュアル的に良かったな。海を直に走る電車とか興奮した。そういう美術関連は良かったがストーリー面ではイマイチだった。