わたぼう

私たちの青春時代/思春期 彼女たちの選択のわたぼうのレビュー・感想・評価

3.5
映画批評家週間にて。

『思春期 彼女たちの選択』シネ・リセ付きで鑑賞。My FFFなどでもやってたけど見れてなかった作品。ドキュメンタリーでこの2人を選んだ意図など、家で見てたら普通に気づけなかっただろう話をいろいろ聞けてよかった。

『リトルガール』があまりにも良かったのでこの監督の作品は他のも観たいと思ってた。主題を明確にしたドキュメンタリーが巧い監督。おもに若者のアンデンティティを扱った作品が多いそうで、今作も高校生の少女たちが主人公。

『リトルガール』では自己の決定はもっと前の幼少期にあるとして、さらに若い子供を見守りながら撮ったようだ。

『リトルガール』でもそうだが、これドキュメンタリー?フィクション映画じゃないの?というほど、映像が完成されてる。

母親と娘の口論の様子など、どうやって撮ってるんだと思うほどのリアルさ。見ててイライラするほど。でも意外と仲良いとこもありホッとする。

今作は地方の都市(ブリーヴ?)で撮ると決めており、最初は男の子の予定だったが、オーディションに来た2人に決めたそうだ。

フランスのテレビ番組(クドゥビアンフォンテーヌ?)を参考にしているそう。12歳のクラスに取材して10年間どうなっていくか見守るドキュメンタリー番組で人気だそうだ。75年に撮って85年に続きを放送。また93年96年と経過を放送したそうだ。

主人公の2人はクラスの友だち同士で、どちらも親との確執を抱えているが、階級が違うようだ。高校卒業し、一人はパリの映画専門の大学へ、もう一人は職業訓練校へ。

お互い家庭環境を憂いていたが、またもそれが繰り返される階級再生産も描いているようだ。そう考えると「また会えるかな?」というセリフが切ない。
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