りり

エリザベス -狂気のオカルティズム-のりりのレビュー・感想・評価

2.0
カルトを題材としたフィクションかと思ったら実話再現ドラマだった…14歳の少女が拉致され9ヶ月間にわたって自由を奪われるという非常にキツい内容…。気軽な気持ちで見てはいけない。
映画のクオリティ自体はテレビの再現ドラマレベルだが、狂った思想の犯人たち、山奥でワイヤーに繋がれながらのテント生活、その後の放浪、荒野で飢え死にしかけた苦労、発見された時の様子など痛々しくも驚きの連続。
そしてすごいのは実際の被害者エリザレス本人がカメラに向かって語るシーンが随所に織り込まれていること。当時の悲痛な心境をはじめ彼女の思考や行動を語ってくれる。ストーリーとして見ると彼女のシーンが不要に感じられる方もいるようだが、おそらくこの映画自体に事件の周知と誘拐犯罪防止の呼びかけのような意味があると思うので、本人の出演はノンフィクション性を高める上で無駄ではないと私は感じた。

あと逃げられる状況にあるのにできない、声をあげられない、というのは洗脳や暴力により支配された状態にある人にはよくあることのようで、日本でも同様の状況はいくつかの事件で見られたはず。
いやー、エリザベス、見つかってよかったね。
りり

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