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遊星王子2021のmitakosamaのレビュー・感想・評価

遊星王子2021(2021年製作の映画)
3.4
河崎実の相変わらずな馬鹿映画。なんと遊星王子をリメイクとのことだが、そもそも名前だけで全然似ていない。

200年前に地球に来た遊星王子だったが、太陽光による事故で休眠。復活した彼はパン屋の居候として正義の味方として活躍する。
まず遊星王子を演じるよくわからん俳優が無駄にイケメンだ(笑)演技もほどほどに上手い。遊星王子はとにかく高笑いだ。昔のヒーローを大幅にパロってる様が河崎監督らしい。そして劇中でのそっくりさんである歌手も二役で演じる。たまに入れ替わったりするが、この辺の演技に使い分けも案外上手い。

ヒロインであるパン屋の娘は遊星王子のかつての想い人とそっくり。そして母親を演じるのは岩井志麻子だ!(笑)
ここにタルタン人なる宇宙人が襲来。ブラックデビル風の耳がついてる。

中盤までは遊星王子のとぼけた味わいが楽しめるが、タルタン人により「宇宙の破壊者は遊星王子の方だ」と告げられ、世間の評価が逆転する。
この如何にも正義っぽいキャラと悪役っぽいキャラが逆転する様な展開は、かつてアウターマンでもやってるネタだね。

そして、ヒーローの存在価値をテレビの討論番組やインタビューで語るネタは監督のお約束だ。低予算のギャグから来るネタだが、正義の存在意義がテレビ画面の向こうでクルクル変わるという様にはある種のメッセージ性を感じる。
オリジナルの遊星王子が、ただ問答無用に正義の味方だったことを考えれば、実はこの正義の価値観が普遍的出ない点が今作の最大のアレンジだと言える。

遊星王子はタルタン人のロボットと戦い苦戦。このロボのブリキのオモチャ感がタマラン。実写鉄人のような素朴なデザイン、大好物です。
遊星王子のピンチに駆けつけるのが遊星王・団次郎(笑)まんまウルトラランスを持ってる(笑)
色々誤解も解けメデタシメデタシ。トンチキで馬鹿馬鹿しいが面白い。
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