Hideko

犬っころのHidekoのネタバレレビュー・内容・結末

犬っころ(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

原題: Clebs
英題: Mutts

2021年 MyFFF出品作品。
18分 ショートフィルム。

750匹もの犬を収容するモロッコの野良犬保護施設。餌以外に楽しみがない野良犬たちの一日が終わる。

ラスト、保護施設のラジオかテレビ放送の音声が流れる。

「7080万人のうち2590万人が難民となり、4140万人が自国内で避難生活を送り、3500万人が亡命を希望しているとUNHCRが発表しています。
“欧州 アメリカ オーストラリアに難民が押し寄せているというのは間違いであり、ほとんどの難民は貧しく発展途上にある自国の周辺国に避難している。そこに目を向けるべきだ”と国連高等弁務官は言います。…」

「保護施設にいる750頭の犬が、里親を待っている。」

この保護施設の犬たちの映像。里親が見つからない場合は ”死” が待っているのだろうかと思いながら覇気のない犬たちの表情を悲しく見つめていましたが、ラジオ(or テレビ)放送の一言一言が胸に刺さりました。人間も動物も、常に世界のどこかで逼迫した生活を送っているものたちがいることを忘れてはならない。そして母犬と産まれたばかりの子犬のシーンから、その数字は今この瞬間も増え続けているのだと…。
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