若干炎上してしまった作品。
今作が有名なティム・バートン版の前日譚ではなく原作、もしくは原作に忠実なジーン・ワイルダー主演の「夢のチョコレート工場」の前日譚であるのにティム・バートン版の関連作だと優良誤認させているCMや作品解説が問題になりました。
まあ、あれです。
ジブリ版の続編かと思ったら原作小説の続編ですらなく、よく分からない謎の後日談だった「耳をすませば」の実写版みたいな感じです。
ウォンカ役もシャラメも悪くないけどジョニー・デップの怪演に対抗するのは難しいだろうなと鑑賞前の期待値は低かったのですが……
めちゃオモロいやん。
さすが傑作「パディントン」シリーズのポール・キング!
この多幸感は只事ではないです。
ニッコニコで劇場を後にできます。
こういうところが大事なんやで、ディズニー。
観客はエンタメを求めて映画館に来てるんで説教や社会正義への啓蒙を聞きに来ているんちゃうねん。
ティモシー・シャラメの魅力は言わずもがなですが脇役にしっかりと名優を配して作品のルックや質を底上げしています。
ローワン・アトキンソンの顔面力は凄いしオリビア・コールマンはなんでもイケるな。
そして今作でもしっかりと美味しい所をさらっていくヒュー・グラント!
もうホンマ大好き。
ロマコメ時代のヒュー様は嫌いやったけれど近年のヒュー・グラントのチャーミングさは凄い。
「マダム・フローレンス 夢見る二人」や「パディントン2」あたりから大好きな俳優になりました。
これがジョニー・デップ版の前日譚だと思って観ていたら、このプリティーなウォンカがどういう風に闇堕ちして家族の愛に飢えている子供嫌いのマイケル・ジャクソンになってしまうかの方が気になると思います。
しかしそんな外野の話がどうでも良くなるくらい良い作品でした。
エンディングまで楽しく笑顔で見られるオススメの快作です。