メッチ

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのメッチのレビュー・感想・評価

3.7
本作は、2005年版よりも1971年版の前日譚という目線でみると楽しめるのかも。

本作を鑑賞する前は、満足できないかなとは思っていましたが、鑑賞しやすいミュージカル映画でした。舞台もイギリスなんでしょうか?そのためか、本作の印象を簡単に例えるなら、監督の過去作品『パディントン』のミュージカル版のような印象を感じた気がします。
個人的には、最近『パディントン2』をみてから本作をみたため、その世界観の延長で楽しめた感じもありました。

お話はウォンカがチョコレート工場を作るまでの前日譚。夢を諦めずに夢を追いかけるというメッセージ性は考えさせるものを感じました。
ただ、前作の前日譚といえば確かにそうでしたけど、2005年版の『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚というよりも、1971年版の『夢のチョコレート工場』の前日譚のようでしたね。制作された監督自身も公言されてましたが、『夢のチョコレート工場』のほうに影響を受けて制作されたようです。ウンパルンパの見た目も1971年版と同じでしたし。

予告編では、2005年版のジョニー・デップが演じるウォンカが映っていましたが…、これは広告塔の苦渋の策だったのでしょう。日本で認知されているのは、2005年版ですからね。
でも、騙しているわけではなくても、それを期待して映画館に来た方にとってみれば、本作を鑑賞すると設定の違いに困惑する恐れがあります。

また、本作を鑑賞されてから過去作品を鑑賞された方が純粋に楽しめる気がしました。
それはなぜかというと、作風が違うからでしょう。過去作品の2作も監督が違うこともあり、同じ原作の映像化の作品でも、それぞれ個性がある。
なので本作は、過去作品と比べると1番歌って踊っていて、ミュージカルに特化した個性的な作品だったかと思います。
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