ジェシーとセリーヌ

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのジェシーとセリーヌのレビュー・感想・評価

3.2
ロアルド・ダールのファンでもなく、ウィリー・ウォンカというキャラクターにそこまで愛着も無く、さらにティモシー・シャラメのファンでもないので正直観に行かなくてもよかったんですが、パディントン1&2を手掛けたポール・キングが監督ということもあり、なにか面白いことをしてくれるかもと少し期待しながら鑑賞。

ストーリー構成や世界観の面ではほぼパディントンと一緒。夢と希望に満ちた若者が新しい土地で自分の好きな物を使って、より良い世界(本作の場合はより良いチョコビジネス)を作り上げる。主人公は純粋さの塊としか言いようがないぐらい誰にでも優しい。街の風景も超カラフルで悪役キャラもコミカル。パディントンの脚本をウォンカに置き換えたのかってぐらい似てる要素が多い。

なんですが・・・ 何か物足りない。楽しくないわけではないし、チャーミングな要素もあるんですけど、主人公に魅力がない。脇役の個性が強すぎて、ウォンカが退屈なキャラに感じる。ミュージカルの曲も足踏みしたくなるようなポップな楽曲でもないので、終始ただただ画面をじーっと観てるだけ。せっかくヒュー・グラントがウンパルンパ演じてるのに、登場するのは数シーンだけ。パディントンのように偏見や差別などのテーマがあるわけでもない。ごく普通のハリウッド大作映画。

典型的な「可もなく不可もなく」な作品。ティモシーが何故こんなに人気があるのかさっぱり分かりません。