カタパルトスープレックス

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

3.8
ポール・キング監督による『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚です。「パディントン」シリーズの監督らしくハートウォーミングな仕上がり。

ロアルド・ダールの小説は映画では『チャーリーとチョコレート工場』はティム・バートン監督のイメージが非常に強いですよね。でも最近はウェス・アンダーソン監督の短編とか、ロアルド・ダールのイメージを保ちつつも監督独自の解釈がされている。本作もその一つで、ティム・バートン作品とは分けて考える必要があると思います。

本作のテーマは「お互いに支え合うからガンバれる」だと受け取りました。でも、自分を信じてあきらめないためには、支えも必要。チャーリー(ティモシー・シャラメ)の場合はお母さん(サリー・ホーキンス)だし、ヌードル(キャラー・レイン)にとってはチャーリーだし。みんなが支え合うことで、あきらめずにガンバることができる。とてもシンプルですが分かりやすいテーマですよね。

ストーリーはチャーリーがチョコレート職人として成功してチョコレート工場を作るまでの話なのですが、当然ながら困難がたくさん待ち受けています。ティモシー・シャラメの演じるチャーリーはとても素直で疑うことを知らないから、簡単にダマされてしまう。見ている方が心配になってくる。その作り方がうまいですね。

全体的に上手くまとまった作品です。いい作品だとは思うのでこの評価。ただ、ボクはハートフルな作品が苦手なので、何回も観ないとは思う。