不思議なチョコレート職人がライバルに妨害されながら自分の店を開く話。
ミュージカルが素晴らしく、効果音や会話まで含めて楽曲になっている。ストーリーはシンプルで、悪者もはっきりしているが、ストーリーの進行とともに太っていく警官や、両思いのガードマンなど、サブキャラまで個性的。ヒロインと一緒に動物園から飛び出すシーンは早くもクライマックスかと思うほどだった。
中盤までは非常にポテンシャルを感じていたが、後半は原案に足を引っ張られた印象だった。ウンパルンパの出自を明かしてくれたのはよかったが、CGが世界観と馴染んでおらず、仲間たちを差し置いて主人公のピンチを単独で救うのは「チョコレートを分かち合う」というテーマと溶け合っていない気がした。前日譚として帳尻を合わせないといけない難しさが垣間見えた。
とはいえ全体的には贅沢すぎるほどのハイオクオリティ。最前線の映画を楽しませてもらった。
