柏エシディシ

ペレ レジェンド、栄光のサッカー人生の柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
カタールワールドカップによる中断期間から再開した欧州リーグ。
どのスタジアムもキックオフ前は偉大なサッカーの王様への黙祷ではじまった。
インテル対ナポリが行われたジョゼッペメアッツァのスクリーンにはペレ(1940-"∞")と映し出されていた。
ペレのキャリアを主にワールドカップの活躍を中心に、本人や元同僚の選手たちや関係者のインタビューと映像アーカイブで綴るドキュメンタリー。
切り口や視点が独特で刺激的な作品の多いNetflix製ドキュメンタリーの中では保守的な印象。
ペレの私生活(特に女性関係)や独裁政権下での立ち振る舞いなど踏み込みが甘いし、選手としてどこが優秀でどうやってここまでの偉業が成し得たのかという分析には至らない。そこは物足りないが、編集のテンポは小気味良く一気に楽しく見れた。
子供の頃に見ていたモノクロの画面越しにはペレのその凄さはよくわかっていなかったが、それなりにサッカーを見る様になって改めて見ると、その身体能力の高さは抜きんでいることが短い時間のフッテージでもよく判る。
今ほど医療機器や交通手段が整えられていなかった時代にコンスタントに試合出続けて1000ゴール達成した事はやはり超人的だ。
また「王様」の呼称に相応しい思慮深さや威厳を感じられる言葉の数々。サッカー選手のひとつの模範、代表として長年に渡る影響力、貢献はやはり計り知れない。
既知の情報が多く目新しさはないが、追悼としての鑑賞には相応しい一本だった。
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