矢吹

アレックス STRAIGHT CUTの矢吹のレビュー・感想・評価

アレックス STRAIGHT CUT(2020年製作の映画)
3.7
怖い時は、この状況をなんとか咀嚼して安心しようとは思えるんだけど、人は、恐怖を超えた時に、理解を止めてしまうのかもしれない。
ギャスパーノエ、誰もやらなかったわけでも、出来なかったわけでもなく、知らなかった扉を、こいつだけに反応する自動ドアが世の中にあって、いつも涼しい顔で向こう側にいる。

特にラストシーン、また後で確認しますけど、わかんなかった。
そんなこと、流石にこの世にあっていいのかという結末。映画でも。
しかも、そこを別に、劇中で際立たせたり、はっきりもさせないし。
人は悪魔って言うけど、一緒にすんな。
お前がずば抜けて、人の悪意をあまりにも信じる魔人物なんだよ、ギャスパー。
なんでサラッとあんなに酷いことができるのか。ついつい、そこまで準備できてなかったし、油断してたよ。気の緩みがあるとすら認識できてなかった、スキマを抉られた。猛省。

なるほどな、こういう恋人たちのさ、2人の生活があったのかなあとか思ったけど、ないじゃん。ないんかい。

夜1人で歩かせたらダメです。
誰のせいの、誰のための、受難なのか。
そう言う原因を突き止めたくなるのは、
不安と安心が人を作るからで、当然のことで、
災害も人による被害も忽然と、この世にはやってくる。
映画や物語は、その原因を紐解いて、安心させる役割の時もある。
勝手に現実を、物語に押し込める時も多々。
これが、いや、これも人の一生です。

誰が、この作品で1番やばいやつなのか。
確認してくれ、させてくれ。
そして、確認しました。

そんなわけないけど、やっぱりそうでした。
鬼。

straight cutじゃなかったかも、確認します。
矢吹

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