サマータイムブルース

とんびのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

とんび(2022年製作の映画)
3.6
内野聖陽さん主演のTBSのドラマで1話だけ見たことあります
NHK版は未視聴、原作の小説も未読です

昭和の人情ドラマ
オート三輪や、瀬戸内の街並みや、瀬戸内海が昭和の郷愁を誘います

ヤス(阿部寛さん)は広島で瀬戸内通運に勤める気性の荒い男
妻、美佐子(麻生久美子さん)と幼い息子が職場に遊びに来ている時に、荷崩れを起こした息子を庇って、妻が亡くなります
助けてやれなかったヤスは負い目を感じつつも、男手1人で子育てが始まる、という物語です

個人的にはヤスの役は内野聖陽さんの方が合ってた気がしました
阿部寛さん好きですけど、上手いんだか下手なんだか良く分からない、過剰な演技がちょっと苦手、まあ、今回は役柄のせいもあるのでしょう
広島弁と、滑舌の悪さで時々何言ってるか分からないのはご愛嬌です

アキラ(北村匠海さん)はみんなの子供、みんなで育てる!!

瀬戸内の人情味ある素晴らしいの周りの人たちが皆人間味あるれてて素晴らしい
小料理屋「夕なぎ」の女将たえ子(薬師丸ひろ子さん)、薬師院の照雲(安田顕さん)、職場の上司萩本(尾美としのりさん)など、周りの助けもあって、アキラはスクスクと育って行きます

たえ子が諸事情あって、手放した娘が「夕なぎ」に訪ねてくるエピソードはグッと来ました
もっとも手放した経緯については正直???となりましたけど

あと、ヤスが実の父親に会いに行くシーンも好き
本筋とは関係ないけど、こういうのがドラマに深みを与えてるなと思いました

また、好きなのが、「夕なぎ」でヤスとたえ子がラジオから流れる紅白で、八代亜紀さんの「雨の慕情」聴きながら酒を飲んでるシーン
高倉健さんの「駅 STATION」で、やはり女将の倍賞千恵子さんと紅白で「舟唄」聴いて酒を酌み交わしているシーンとダブりました

この手の日本映画はやはり演歌がよく似合う、ビールでなくて、日本酒だよね、目頭が熱くなります、大好き!!

フィンガー5の「恋のダイヤル6700」や、小林旭さんの「ダイナマイトが百五十屯」も、おっ!!となりました

ヤスとアキラが銭湯で母親が亡くなった理由についてヤスが小さな嘘をつくとこ、後に薬師院の海雲さんに聞いて知っていたこと、それをアキラの入社試験の作文で知ることになること、などなど、人の優しさに満ち溢れたドラマでした

また、機会があったらドラマ版も見てみたいなと思いました