よしまる

とんびのよしまるのレビュー・感想・評価

とんび(2022年製作の映画)
3.7
 すっかりごぶさたしてしまいました。

 東京でイベントがあったり親のことでいろいろあったり。あ、正直に言うと映画観ずにスプラトゥーン3やってた時間も結構ありましたけど😅
 2までよりレギュレーションが随分と変わり、あっという間にS+まで行ってしまうと飽き気味に💦
 なので映画鑑賞とフィル活に戻ります。

 さて、そんな中でも友人とのオンライン上映会だけは欠かさず参加していましたので、10.11月分をupするところからボチボチ復活します。まずは「とんび」。

 阿部寛劇場なのに、北村匠海、安田顕、杏、そして薬師丸ひろ子。脇役陣の仕事ぶりが凄い。そのぶん阿部寛の大根ぶりが浮き立ってしまっていて、けれどもそのことが映画としてマイナスになっていない。
 むしろ父としても人としてもなかなかのポンコツぶりを発揮する親父、というのがこの構図に見事にハマっていたと思う。

 個人的には自分の都合で言いたいこといって子供を振り回す親は認めたくないし、それでも親は子を思ってるんだよ、みたいに気に掛けられても、なら最初から大事にしてやれよ!と思うだけで共感は1ミリも出来ないのだけれど、まあこういう話なのでそれはそれで大きな愛を感じて泣かせてもらおうという覚悟で観ていた。

 以下、内容には触れませんが自分の泣きポイントを書いたのでちょっとネタバレ気味。













 アキラが出て行くときに残した手紙と、出ていった後に入社試験で書いたという作文、このふたつが自分には泣きポイントだった。逆に阿部寛で泣くところは無かった😅

 やさぐれた割にはやたら流暢に文章を綴るのがやや唐突感も否めないところだけれど、そこはまあ将来への伏線として笑、親の気持ちをきちんと正面から受け止めていてえらいぞ息子!と、感動してしまったのだ。
 自分にも息子はいるけれど、この映画については親としてよりも息子としての自分のほうに重ねてしまったのは、今年自分の父親が倒れていまも闘病中というのが影響したのかもしれない。
 なんの尊敬もしていない恥ずかしい親だけれど、それでもいま自分があるのは親のおかげ以外の何でもないということが、自分も親になり、そして自分の父が人生を終えようかという時に対峙してようやく初めてわかった。
 いや、おれいくつだよ。遅すぎだろ笑

 ま、そんなタイミングで観てしまってのスコアであって、ヤスが自分を殴るシーンとか、ラストのアキラ夫婦のコントみたいなコスプレショーとか、開いた口が塞がらない演出も多いし、違う時期に観ていたら平気で「こりゃひでぇな」とか言ってそうで怖いw