『ナタ転生』　
原題New Gods: Nezha Reborn
中国117分
暑～ぅなりましたさかい、皆さん水分補給忘れずに。
扨、お話は、
3000年以上前、絶大な権力を持つ東海龍王の息子・三太子と激闘を繰り広げ、勝利した7歳の少年神ナタは、その後、東海龍王の卑劣な脅しにより自ら命を絶った。
時は流れ、現代。
ナタはバイク好きな青年・李雲祥（リ・ウンショウ）として生まれ変わっていた。
仲間とともにバイクで駆け回り、自由な日々を過ごしていた雲祥だったが、三太子の生まれ代わりである三公子が、ナタに前世で殺された恨みを晴らそうと雲祥の命を狙い始める。
雲祥は自分がナタの生まれ変わりであることにまだ気が付いていなかったが、仲間の命や市民をも巻き込もうとする三太子に対抗するため、ナタの魂を呼び起こし、戦いに身を投じる。

小生がオッサンなのか本作品のキャラたちにはジャッキーチェン作品の様には親しみを余り覚えれなく、日本のアニメキャラ慣れしてるからか、スルッと入ってきなかったかなぁ。
また、ストーリーも正直良いとは思えないすね。
だけど、詳しいアニメ技術は解らないまでも、凄いって圧倒されましたし、アクションは目が追い付かない位のモノで、細かい作業で作り上げられたのだろうことが観てとれました。
中国産だけありスケールがでかいことに目を見張りました。
中国神話を知らないと内容が少々理解不能なるのは否めません。
中国産アニメがここまでレベルが高いのかと驚いたし、中国産をなめてました。
この作品だけではなく、政治、経済、そして軍事など、あらゆる面で中国の躍進には脅威を感じます。
余談ながら、
軍事面で、軍事大国米国が中国軍事に平伏すてのは眉唾モンやけど、無きにしもあらず。
チョイ前に、時事通信が入手した２５年時点の米中両軍の戦力予想（米軍作成）によると、西太平洋に展開する空母の数は、米国の１隻に対して中国は３隻。
強襲揚陸艦は米国４隻、中国１２隻。多機能戦闘艦は米国１２隻、中国１０８隻で、中国が地の利を生かし、米軍を数で圧倒する見通しだと書いてた。
中国が過去２０年間で急速な軍備拡張を進める一方、米国の前方展開戦力はほとんど変化しておらず、『通常戦力による抑止力はむしばまれつつある』と警告。
『前方展開する米軍の態勢を変えなければ、中国が量的に米軍の戦力を大きく上回ることになる』と訴えた。
また、香港や台湾、南シナ海、東シナ海での中国の行動を分析する限り、中国が軍事力で米軍を追い越し、武力を行使して地域秩序の現状変更を図ろうとする時期が『早まりつつある』と指摘。
同じような現象が日本と中国アニメ界にも起こりつつあるんちゃうかなぁとこの作品を観て肌で感じました。
と云うのも、中国において従来からアニメはあくまで児童のモンとして作ってるし、今も変わらないとチョイなめてたかな。
勿論、中国は教化の手段として捉え
られてるのはたしかやろけど。
中国産のアニメ映画の発展はやはり新中国建国後になってからで、最初の隆盛を見せたのは、1950年代か1960年代にかけての一時期だそうです。
当時の作品に含まれていた美学意識や、民族性、はたまた制作技法、そして物語の題材と人物設定及び社会的価値観とかは、人々に新鮮感を与えて『中国アニメ学派』なんて云われるほどやったそうです。
代表的な作品には『西遊記』を題材に孫悟空を主人公にした長編作品とか水墨タッチの短編映画などがある。
国際的評価も高かったとは云え、緩やかな成長なら日本アニメが急に無くなることは無いやろとは思うが。
けど、中国人消費者にとって、より面白いものを作れんのは、中国人クリエイターやと思てる。
今までは自分たちで作れへんかったから日本のものが入ってきたが、作れるようになれば中国製が強くなるのは当然で、人口が桁違いにちゃうし、マーケットも段違いに違う。
中国の会社は過去にアニメ制作の下請けをした経験によって成長してきていて、アニメの質を大きく左右する原画作業てのも、中国や韓国の単価が安かった時代は下請けに出されることも多かった。
中国側も技術向上に積極的だから、日本に留学し技術を学んだアニメーターが沢山いる。
中国の場合は、アニメの専門学校ちゅうよりも美術大学を卒業した人材が多いし、もちろん時間はかかるやろけど、表現力に基礎があるぶん上達が早い。
故に日本アニメ界はうかうかしてると、気がついたら中国産のアニメに平伏す時が来ても可笑しくないんちゃうかとマジにこの作品を観て感じたかな。

水不足の街で暮らすバイク好きの青年ウンショウはある日街を牛耳る財閥のボンボン息子に因縁をつけられ、幼馴染を危険な目に遭わせてしまう。実は彼らは3000年前から転生を重ねては戦いを繰り返す神々の生まれ変わりだった。やばすぎる爆炎の化身ナタの転生した身であるのに自覚が無いウンショウは、周りの人間が次々と危険な目に遭うことでその宿命を背負う…。目覚めよ！な話

映画を愛し、映画に愛されてるのでオンライン試写にて。いつもありがとう…。誰も知らない中国のフルCG映画で、全然知らね〜〜と思いながら見てたんですが30分辺りから徐々に面白くなっていって総合的には惹きつけてくれて良かったです。全く期待してなかっただけに…

中国神話をかなり下敷きにしつつも、バイクアクション、中国武術、カーチェイス、妖怪、ドラゴン、スーパースローを駆使した緩急の付け方、ジョジョのスタンドのような化身＋特殊能力とともにスケールのどでかい迫力のバトル描写など、詰め込まれたエンタメ要素は圧巻！コミックリリーフ的な役割の仮面の男もキャラ造形含めてめちゃくちゃカッコ良かったな〜。正体は笑わざるをえないけど…

そしてウンショウが背負う運命にあるナタがかなり暴虐の化身であるが故に周りの人々をめちゃくちゃな危険に晒してしまい、大いなる力の代償として払わなければならない予期せぬ犠牲に悩まされるという心の描写も良かったですね。終盤はかなり呆気ない感じはしつつも、運命を受け入れて成長を遂げるその姿はアッパレ。ウンショウの漢字一文字「雲」が胸に刻まれたアーマーを見るたびに、「サザエさん」カツオのトレーナー「K」と概念的には同じだな…と思いながら見てしまう雑念に囚われつつも、2/26公開とのこと。敬具

中国の古典小説「封神演義」に登場する戦神ナタを題材に描く3DCGアニメーション。
かなり映像が綺麗で、アクション多めの内容も激しく、スケールもすごくてえ？FFですか？って感じでこの壮大な雰囲気に慣れるまで時間が少しかかりました。

この「封神演義」に詳しい人が観たら興奮ものなのかもしれませんが、そこから理解するのからじゃないと、転生した同士の因縁の戦いという入り組んだ事情についていけなくなるので先にさらっと調べておくと良いのかもしれません。

謎のお面のアイツは一体何者か？
そしてナタとは何なのか？
なるほど、なかなか事情を把握してくと面白い。
出来のいい兄貴と、父親との確執など、含めて主人公のキャラが全然目新しくないのがもったいないですが、彼を取り巻く美女のダブルヒロインというのは嫌いではない。

図々しくもご都合主義で妄想突き進む堂々ときた二股発想はむしろ清々しいのかも。

どちらかと言えば男性の方が好きそうなアクションや戦闘シーン多めのアニメーションですが、ディテールにこだわった映像は圧巻なのでエネルギッシュなやつ観たい時にはぜひおすすめしたいです。