Nana

明日への地図を探してのNanaのレビュー・感想・評価

明日への地図を探して(2020年製作の映画)
4.0
主人公マークは、タイムループを繰り返し、それを楽しんでいる様子から始まる。

繰り返していく日々の中で、同じ年代の女性マーガレットと出会う。

彼女もまた、タイムループを繰り返していた。

マークは、今が楽しいので、特にタイムループを終える理由がないように最初は感じられた。

マーガレットは、明日が来て欲しくないので、仕方なく今を生きている感じがした。

が、話が進むに連れ明かされていく私生活。

マーガレットの母はがんだった。

タイムループの日は、母の命日だったのだ。

そんなこんなで二人は互いに惹かれ合い、思い合い、タイムループを解き明かそうとする。

そして、マークの意思や行動が変わったからか、次第に未来も変わるようになった。

妹や父とも打ち解けた。

マークが作ったある地図、そこからマーガレットはその意味を紐解いていく。

パターンから考察。

ここで何時に何が起きる、そんな何気ない繰り返しを辿ると、何か一つが足りないことに気がつくのだ。

マーガレットの母が遺した言葉が深かった。

要約だが、

『一刻一刻を失っていっているけれど、手に入れてもいる。毎秒が奇跡で、それが積み重なって人生になる。全てを手に入れ、そして最期に全てを失う。それでも価値がある。』

と、人生には価値があることを伝える。

保証するわ、とマーガレットに最期の言葉を託す。

マーガレットは、何かを決意したようにマークと病院を出る。

0時。

二人は眠ることなく、一緒にいた。

タイムループが終わったのだ。

二人は土砂降りの中、夢中になって手を繋いで走り去っていく。

タイムループがなぜ終わったのか明らかではないが、残りの一つの奇跡は、愛だったのではないかと推測。

人生に、少なからず愛は必要だと思った。

家族、友人、恋人、まったく知らないどこかの人、などから愛をもらったり返したりして、人生が彩られていく。

どんな人生で終えるか、まだあと30年くらいあるので、のんびり考えたいな~と思った。

マークが作った宇宙空間や、マーガレットの部屋のライトが綺麗で素敵だった。
Nana

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