片腕マシンボーイ

パラノーマル寄生虫の片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

パラノーマル寄生虫(2015年製作の映画)
3.6
夏目大一郎監督の未見作品がU-NEXTに登録されたからワクワクしながら観賞するも……目隠し拘束されたおっさんが謎の怪人物に手コキされた挙句、赤玉を放出し果てる……っつ〜尋常ならざるオープニングにまずは驚愕よね!

世を驚かすようなドキュメンタリー撮ってやんよ!小さな制作会社ビッグサマーの新人ディレクターとカメラマンが謎の病気に罹った女性みどりを取材するが、その先には愛憎入り乱れる謎展開が待ち構えていたぞ!って話

いや〜もちろん夏目監督作品やからば映像的な安さとかは如何ともしようがないが、もうアイデアの数珠繋ぎで恐ろしいまでの怪作に仕上がってますね!これは大好き
まぁあまりネタバレはしたくないんで基本情報をいくつか

その1、取材対象であるみどりは幼い頃に謎の寄生虫を飲み込んでしまい、それ以来特殊能力に目覚めている

その2、その特殊能力とは男性に触れると一瞬で性的にイカしてしまう恐ろしい能力である

その3、ビッグサマーのカメラマン(演じるのはもちろん我らがクズ!夏目大一郎)には、金持ちになり女を侍らせたいという夢がある、そしてその夢を叶えるためなら手段を厭わない行動力がある

その4、ドラゴンボールは形を変え実在する

その5、うんこも出るよ!

どうですか?この5つのキーワードだけでも本作の並々ならぬ異様さは理解できると思います、ここにさらにみどりを中心に愛憎渦巻くドラマが展開されようもんなら、もう傑作なるんも必然!ってなもんですよね!ドキドキ

うむ、確かにそのキーワードの数々も非常に魅力的なわけですが、マシンボーイ的にはその愛憎劇の良さ、特にみどりの病気の事を知りながらも無償の愛を注ぐ恋人の中年男性が非常に素晴らしいキャラクターで感銘を受けましたね!
まずはこのデブで鈍臭い40代男性を突撃取材したカメラマンのクズ夏目大一郎が童貞煽りでコテンパンに叩きのめすんですがね!他にもクズ夏目大一郎の陰謀で無理矢理童貞捨てさせられそうになったり!みどりの元カレにボコボコに殴られたり!それでもみどりへの愛をただ真っ直ぐに貫くおっさんにマシンボーイは震えましたよ!ぷるぷる
そうね、本作はもし夏目大一郎バンドでなければ主題歌はAll You Need Is Loveで間違いねぇわ!思いながら観ていたよねぇ

ところが!このクズ夏目大一郎が繰り広げるまさかの結末にて!愛とは別のベクトルへと物語は疾走しまして……
うん、このまま美しいラブストーリーで締めて欲しかった気持ちもあるけども、まぁ夏目大一郎らしいはちゃめちゃなとんでも展開もまぁ悪くは無かったかなぁ!特に大迫茂生の使い方には度肝を抜かれたしね!

あ、ちなみにもちろん主題歌はAll You Need Is Loveではありません……どころか夏目大一郎バンドでもなかった!そこと、元カレロッキーにバチが当たらんかったんだけは残念!ぷんぷん