強烈なノイズ映像の中に
物語の胚芽が見える。
11分とは思えないほど濃密な映像の雨。
不気味な描写やディゾルブの使い方
ピントの合わない映像たち
モンタージュの妙味
そして
音の使い方、フェティシズムが素晴らしい。コンクレートやインダストリアル、ドローン、ノイズを映画館で聴くと轟音の渦の中に溶けてしまいそうだった。
反復的なモチーフや映像
SFのような時空間の使い方は
川添監督らしさをこちらに伝え
ここまで強度をもって
そして繊細に作り上げることはとてつもない。
他の人の指摘であるように物語の抽象度が高いのも一貫してますが
脳内にあるイメージをそのまま映像化したようなグロテスクで鮮度が高いゆえ
評価が分かれそう。
長編作品が待たれる監督。
個人的には素晴らしかったです。