甲冑

ミナは歩いてゆくの甲冑のレビュー・感想・評価

ミナは歩いてゆく(2015年製作の映画)
5.0
アフガニスタン撮影ゆえゲリラ的に撮らざるを得ない場面があったり現地素人を即席起用するなどもあり虚実の間を行くヒリついた臨場感が漂う。ハンディのラフさに依る所も大きくブレやパンがしんどい系かと思いきや惹かれる構図も多く何より子役の溌溂な動きに実に同期している。母はタリバンに殺され父は麻薬中毒、痴呆の祖父も支える路上物売りの12歳娘がカーブルのどサグい環境の中迫られるは身売りの人生。最後まで救われてはいないがミナの行動と選択には連綿と続く女性抑圧と搾取の先の希望が宿る。イスラーム映画祭6の私的ベスト。
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