ここまでやったらちがう映画だよ！
同じ内容で2時間も増える…？と思いながら試聴、まさかの開始10分知らない映像かま流れるという自体。コレ何が怖いって逆に観ても開始10分は違う内容、つまり4時間版では収録されてないシーンというね。
この10分を機に2時間版の映像と比較しながら続きを観てみる事にしました。
せいぜいキャラ毎の深掘りがされる程度と思ってる方居たら観た方が良い…、シーン割も順番も4時間なりに工夫が凝られ、演出も色彩も、重要なシーンでのセリフや物語の中核になるストーリーさえ違うという凝り方。寧ろまったく同じ映像って1秒もない可能性があります。ガチで。
今回のレビューでは物語のネタバレを避けた範囲で2時間版との違いを書いていこうと思います。
まずは分かりやすいところで各キャラの掘り下げ時間。ワンダーウーマンは最初の銀行自爆テロで戦闘の内容、爆弾処理の方法が違う。他に比べると地味な変化。
フラッシュに至ってはバイトに出勤する件がオールカット、カットの代わりにその後お父さんの面会に行くシーンで、粗暴な男に悪戯をするシーンが2時間版では追加、なんやそれ笑、知らなければ違和感無かったですが、フラッシュの能力紹介としてこのシーンが互換されてると考えると2時間版があまりにお粗末笑
バッドマンは逆に悪党退治シーンが4時間版ではカット、敵の正体を探る上で最初の一歩のシーンなのでよもやここが無くなるとは…、バッドマンらしさが出てた好きなとこだったのでここは少し残念。
アクアマンは勧誘シーンの謎の歌が4時間では追加…いやコレいる？
その後の海中のシーンも追加、アクアマン本編に繋がるのでここは良いすね。
1番差が出てるのがサイボーグ、というか全編通じてサイボーグ周りの違いがエグい。改めて2時間版見返すと彼が不憫に思えてきました。
また、内容が増えるだけでなくシーンの切り替わりタイミングも変わったりしています。２時間版ではテンポを早めるために小まめにシーンを切り替えているのですが、纏めて流すシーンが増えたりしてます。
MCUの長い映画でありがちなのですが、キャラや場面が多過ぎて展開についていけない…っていう不具合が起きないように工夫している感じがしました。
そして、ある意味作品の印象を大きく変えている最大の要因と感じてるのが、明暗と色彩の違い。同じく映像でもこの部分を丁寧に変えていて驚きました。
４時間版は極端に暗く、青系の色に寄せています。4時間見続ける上では目が疲れなくて良いかもです笑
この変化のため？にシーン丸ごと入れ替えていたのが後半のマザーボックスの取り扱いについて議論するシーン、2時間版では一見太陽光でも入って来てるかのように明るい地上の倉庫のような雰囲気、今作では設定通りの地下秘密基地感バリバリの怪しさとカッコ良さMAX施設、ここは流石に後者が好みでしたね。議論の展開も全く変わってるのでコレまた面白い。
スーパーマンの彼女ロイスとママがスーパーマンを悼むシーンも変わってて、喧騒のある会社のオフィス？からロイスの家の静かな場所に移動してました。ここと明らかに暗さを変えてるシーン。
終盤はもっと露骨で、ラストバトルの施設において、2時間版では怪しげな赤いケムリがたいてあるんですが、4時間では普通に黒、というかシンプルに夜で暗い。こうなると前者の赤なんだったんだよ笑ってなります。
この違いはバッドマンやサイボーグみたいなキャラには似合う変化、シリアスなシーンやラスボス戦前の雰囲気に緊張感が足されてGOOD
逆にスーツの色からして明るいフラッシュや、血色の綺麗なワンダーウーマンでは合わず、アクアマンなら青系は合うと思いきや、単独映画で海の中の鮮やかな色彩を強調していた彼の作風からすると、この暗さはちょっとかけ離れた印象。
バラエティに富んだヒーロー大集合の映画としては、この違いは良いのか…と疑問を持ちます。
もう一つついでに台詞回し、戦闘時のアクションで魅せる場面においてはあえて台詞が減らされています。これには驚きました。序盤気付きませんでしたし。
余計なセリフを廃してスピーディな展開にする事で、同じシーンでもアクションのカッコよさが増していました。セリフの有無で印象が変わるというのは驚きでした。
そんな感じで、後半のデッカイネタバレ差分や、最終シーンの追加とか大きな違いを避けても、ここまで出てくるのかと言いたい演出の機微。驚き楽しませて貰いしました。
フラッシュを観るための予習でしたが思った以上の楽しみ方が出来ました。フラッシュ本編も楽しみです。
あ、フラッシュをこれから観る方にとってもフラッシュの能力周りのシーンは変更入ってるので、こっちの方で観るのがオススメです。
点数内訳
世界観:4.0
ストーリー:4.5
キャラ:4.5
音:4.0
映像:4.5
スコア:4.3
