ヘラルドスクエア

パーフェクト・ケアのヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)
2.9
テンポがよく面白いです。
こういうスタイリッシュなクライムサスペンスに、ロザムンド パイクさんはホントよく似合いますね。
このキャスティングだけで見ていられます。
金の亡者。
ビッグビジネス。そして悪は勝つ、強い。

エンタメなので、あくまでも面白く盛り上げていますけど、法廷後見人の詐欺的行為は実際に多数事件化していて、社会問題になっています。
日本では成年後見人制度というやつですね。
裁判所に選任されるという形で、高齢者の後見人業務を請け負って、何もせずに月々高額の定額料金をせしめ取ります。
被後見人の顔も知らないというレベルの人たちが突如全権を握ってしまうわけです。合法的に。
被後見人が亡くなるまでですから相当な額になります。それを同時に何十件も請け負っているサブスクの蛭です。
映画でもありましたが、身内には直接連絡を取らせず、面会などとてもできない状態になります。また後見人の承諾がなければ預金もおろせないどこか、何もできません。月々のサブスク料金だけが口座からどんどん引き落とされていきます。
そればかりか後見人には全財産を自由にする権限が与えられているので、土地建物を身内の知らないうちに勝手に売られてしまいます。
不動産を処分することで、その額に応じて数百万円以上の手数料を手にします。
まったくこの映画の通りです。
こんなことが合法的に多発していて、まさに法の抜け穴と言えます。
高齢化社会、成年後見制度の闇です。