◆あらすじ◆
マーラ・グレイソンは後見人の制度を悪用して高齢者から財産を奪い取って利益を上げていた。マーラは新しいターゲットとして天涯孤独の金持ちのジェニファーを選び、見事に後見人としてジェニファーの財産を得る。しかし、ジェニファーをめぐってマーラに思わぬトラブルが降りかかる。
◆感想◆
本作は完全に悪党どものサバイバルゲームとなっており、誰にも感情移入できないけれども、悪党として肝の据わったマーラ・グレイソン（ロザムンド・パイク）の生き様が観ていてとても楽しい作品となっています。
マーラは医師や介護施設と結託して、本人抜きでターゲットの老人を裁判所命令で保護して施設にぶち込むという荒業で、老人を施設に監禁してその財産を奪い取っており、その手法のえげつなさに度肝を抜かれました。それを笑顔でやるマーラの怖さが半端なかったです。
新しいターゲットになったジェニファーは健常者であるにも関わらず、同様に施設に監禁されて外部と遮断されます。そこまでは通常どおりでしたが、彼女と特別な関係を持つ者が現れ、事態が急展開していく流れがとても面白かったです。マーラとその関係者が次々と窮地に陥っていくのですが、観ていて「ざまあみろ」という感じで私は笑ってました。
しかし、窮地に陥ってからのマーラの肝っ玉の据わり具合が凄かった。善悪ではなくただ「凄い」という感情しかなかったです。それと同時に観て良かったと思いました。
ラストは少し蛇足っぽく感じました。無くても良かったと思います。
「憎まれっ子世に憚る」を地で行くマーラの悪党としての強さがとても面白い作品でした。
鑑賞日：2024年2月13日
鑑賞方法：CS ムービープラス
（録画日：2023年4月22日）
