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14歳の栞のモロコのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
3.0
毎年リバイバル上映されていて、今年はもうすぐ上映終了との事で急いで映画館へ観に行く事にした。

2021年の作品だから、コロナや経済状況が影響しているのか、学生時代を我慢を強いられた年代のため、みんな達観しているなと思った。
今を生き生きと楽しんでいる生徒もいたけど、冷静に今を判断して、何か人生を諦めている生徒がいた事が気になった。
共感も出来るが、もっと楽しんでほしい気持ちが心の中で煩雑化していた。

映画「リンダ リンダ リンダ」では、軽音楽部のメンバーが文化祭に向けて、ブルーハーツの曲を練習し、本番を迎えるまでの過程を描いた作品。文化祭で演奏するという青春要素が含まれているのに、主役のメンバーは一切キャピキャピしていない。あの感じは私にもあったなと感じる。
ただ、諦めとからまだ感じていなかった気がするのだ。
リンダ リンダ リンダのキャラクターも諦めとかは感じない。

14才の栞の生徒はまだ中学生2年生。
全然諦めなくて大丈夫なはずなのに…
彼らなりに色々考えた結果なのかなと思うと少し切なくなる。

また、ある生徒で、ちょっと注意しただけなのに、相手が不登校になってしまったというエピソードがあったがつらいよなぁ。悪気なかったんだろう。いつか不登校になってしまった生徒が教室に来て、一緒にまた本の話が出来る事を願うよ

映画としては、35人全員にしっかりフォーカスを当てているので、それぞれの繋がりを表現するのは複雑で難しいと思うが、何度か同じシーンを取り入れる事でわかりやすく、あの子とあの子にはこういう関係性があるのだと理解でき、この監督は日本のクリストファーノーランかと思った。
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