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14歳の栞のwatageのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.8
観たかった作品を観ることができました。

とある普通の中学2年生の学級に密着するドキュメンタリー。
日常の学校生活パートを軸に
インタビュー形式のパートを交えていきます。35人35色。赤裸々でした。

巧みにコラージュされる様子が
青春映画って感じを強くさせます。

また、制作陣が生徒に近く密着できてるように思えて、生徒達は全体を通して自然体にみえました。

数珠つなぎで面談する生徒が
変わっていきますがこれ、
ちゃんとプロットされている事に
次第に、気づかされました。

あの人目線ではこうだけど
視点が変わればこの人はこの時
こう見ていたのか…
各々の話がクロスしていく事で
広がりを見せてくれた。

自分の中学の頃はほとんど覚えてないけど
なんか『分かる気がする』日常風景に
共感したり、気恥ずかしかったり、
辛さも覚えたり、どんどん気持ち揺さぶれる。

それを、中2の3学期というハンパで限定的な期間だけでフォーカスするという面白さ。
クラスは別れ、区切りであるのは確かだけど、まだ次の年があるから、続きを勝手に想像させる余白がある。だからいいんですね。

エンドロールも最高、イントロからもう
撃ち抜かれました。

記憶が薄れた頃にまた、観に行きたいと思う。めちゃ好きになった作品でした。
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