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Arc アークのlacousinebetteのネタバレレビュー・内容・結末

Arc アーク(2021年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

試写会で見ました。乗りに乗ってる芳根京子さんを愛でる映画でした。
試写のあとのアフタートークで監督が明かしたところによると、芳根さんは、一度は役を断ったそう。若いままで歳をとる演技をするのが難しいと感じたということです。
とはいえ、そんな逡巡を感じさせず、17歳から135歳までの女性の一生を力強く演じています。

芳根さんがいいのは、もちろんなのですが、風吹ジュン、小林薫、倍賞千恵子が出てきてからの画面の説得力が抜群! 出てくるだけで、一段も二段も映画はのステージが上がるような気がしました。
その事実だけとっても、十分に不老不死に疑問を投げかける作品になってます(笑)。

それから密かな見所として、(おそらくは)素人の方々によるインタビューシーン(ボディワークスは役者の方、施設の方は地方劇団の方だそうです)。ボディワークスと不老不死がある世界に説得力を持たせてくれます。
不老不死をやるには250年のローンがあることがわかって(笑)、不老不死になるのはちょっといいかな、と思ってしまいました。それくらいリアルに不老不死についてリアルに考えさせてくれる映画でした。

ぶっ飛んだSFというよりは、地に足のついた思考実験的な映画でもありました。とても面白かったです。
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