全く前知識を入れていなかったので、まさかこんな話だとは思わなかったが、とにかく変な映画である。
話にリアリティと説得力が全く無く、世界観に奥行きや広がりが感じられなかったりと結構微妙な映画なのだが何故か妙な魅力が有り、嫌いになれないのも事実なのだった。
以下、気になった事…
映画のバランスが変で、映画の半分位の尺をとって語られるプラスティネーション編がとにかく長い割にそこまで重要では無い気がした。
そのくせ必要な描写が足りて無くて、天音のプロポーズが唐突過ぎて「えぇッ！急に！」と声を出してしまった。もうちょっと前フリ位しとけよと。
しかし、親だろうが上司だろうが赤の他人だろうが下の名前で呼び合う世界観は何なんだろうか？世界市場を意識して？もし世界市場を意識しているのだとすれば最初のダンスシーンの『サスペリア』丸パクリな衣装はどうにかならんのか？衣装なんだから何でも良いだろうに何故あえてアレに？
と言いながら面白く無い訳でも無く、退屈する事も無く観れた。
やりたい事は分かるが失敗している所（デモ隊のとことか）も有ったが概ね良かった気がする。89歳の所だけ白黒なのはよく意味が分からんかったが。
つまり言語化出来ない良い部分と簡単に指摘出来る悪い部分が混在している変な映画だった。無理に背伸びしてる感じは有ったかなぁ…。
美術やテイストがいつかどこかで観た映画に似ている気がするのだが思い出せない。ヌーヴェルバーグのどれかかなぁ？
