黒人として黒人社会で生きる黒人と、白人になりすまして白人社会で生きる黒人。単純に肌の色で決まるわけではなく、その肉体に流れる血によって人種差別が行われる世界を対照的な2人で描く。
テッサ・トンプソンとルース・ネッガの演技が素晴らしく、この2人の演技が最大の見所。
それにしても初めて知ったのだが、監督のレベッカ・ホールは、母方の祖父がネイティブ・アメリカン、アフリカ系アメリカ人の家系。ただ、この映画のように見た目が白人として通用したために、白人として生きてきた黒人だったよう。
そんな祖父をルーツに持つレベッカ・ホールが今作を撮ったことに意義があるように思う。
