『邪魔者は殺せ』Odd Man Out 1947
アイルランド民族主義者の地下組織が資金調達のために強盗を働く。主人公ジョニーは抵抗した職員と揉み合い射殺するが肩を撃たれる。逃走する車から振り落とされ重傷のジョニーは街の中をさまよう。果たしてジョニーの運命は?
邦題から受ける印象は「主人公が邪魔者を殺す」話と思ってしまうが実は「邪魔者になってしまった主人公」の話だ。だから「邪魔者は要らない」あたりが原題の翻訳としては相応しいかも。
意識が朦朧とするジョニーは様々な人に助けられたり密告されたりする。
ジョニーに関わる人々、特に売れない画家ルキーと鳥を飼う商いをしているシェル、医者崩れのトーバーの場面はドストエフスキーの様に騒々しくエネルギーに満ちている。
最後まで目が離せない傑作。