シネフィルmonk

邪魔者は殺せのシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

邪魔者は殺せ(1947年製作の映画)
3.7
北アイルランドの都市を舞台にIRAの若手指導者の地位にあるジョニー(ジェームス・メイソン)が政治資金獲得のため仲間とリンネル工場の金庫強盗を決行、成功するが去り際、目が眩んで銃で撃たれ社員を射殺。自らは逃走中の車から落ち、瀕死の状態で警察から追われる立場になる。

なんとか彼を救おうとする組織の仲間、恋人(キャスリーン・ライアン)や神父、逆に指名手配され、彼を密告する動きや懸賞金のかかった彼を追う住人たち。重症を負ったテロリストと向き合う町の人々の様々な反応を描く。「第三の男」でも多用された光と闇に浮かびあがる影など独特の映像美が今作も特徴的で、ラストの雪のシーンが美しくも物悲しい。原作はF・L・グリーンの小説。C・リードはこの作品の翌年『落ちた偶像』、翌々年『第三の男』を制作、イギリスを代表する映画監督に。
シネフィルmonk

シネフィルmonk