crn

エル プラネタのcrnのレビュー・感想・評価

エル プラネタ(2021年製作の映画)
4.0
現代の貧困をしっかり描いた作品だった。その日暮らしに悲壮感がない親子は、隣にいてもおかしくない。親子の自然な空気や、人に騙されて傷ついたり猫を偲んだりする繊細さに、人としての魅力も感じる。ただ、堕ちていく生活を自覚しながら、それを変えようとできないことが浅ましい。

容赦ない物語の終わり方と、その後のドキュメントタッチで現実を突きつけるのも、監督の意思が明瞭で良かった。『フランシス・ハ』を彷彿とさせる。監督のこれからの作品にも期待。
crn

crn