ジェイティー

モンタナの目撃者のジェイティーのレビュー・感想・評価

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)
3.7
父が担当した汚職事件の口封じに巻き込まれた少年コナーは信用できる人物の住むモンタナ州へ父と向かうも先回りしていた殺し屋ブラックウェル兄弟の襲撃を受け、身代わりとなった父に代わり逃走する。
一方、山林火災消防員のハンナは過去のミスに自暴自棄となっていたが逃亡中のコナーを保護したことをきっかけに過去と向き合うお話。

ボーダーラインやウインド・リバーで確固たる地位を築いた感のあるテイラー・シェリダン監督と何かと色々凄いアンジェリーナ・ジョリーの組み合わせが意外に感じて日本公開を楽しみにしておりました。

この作品はアンジェリーナ・ジョリーが主演というよりも、どちらかといえば群像劇として観たほうが正解かもしれません。
なので邦題の先入観は抜きにして原題の「Those Who Wish Me Dead」通りで鑑賞をお勧めします。

内容は至極単純なので登場人物たちの背水の陣を楽しむような感じです。
これまではカットされていたりツッコミどころだったような箇所はしっかり説明したりするのは個人的に良いなぁと思いました。
(何故逃亡するのかを息子に説明するシーンや脱出に対する明確な指示など)
あとFF10に登場する雷平原みたいなシーンがありましたが、自然に対しても立ち向かう必要があるっていう描写として良かったです。
肝心の森林火災ですが、逃亡するコナーを追い詰める+暗殺のために火を放ったんだと思いますが映画を面白い方向に作用させたか疑問ですが中々迫力ある映像でした。

本作見所の一つとして、逃亡する少年コナーを演じたフィン・リトル君の演技は良かったです
表情だけで心情が伝わる良い演技をしていました。
それとアンジェリーナ・ジョリー演じるハンナの過去のトラウマですが
3人の子供が火の中に取り残される映像がリアルでこれは確かにキツイと自分も思いました。こういう所がシェリダン監督の持ち味ですね。

時間も100分と娯楽として満点の上映時間なのでお勧めです

戦闘竜風に言うと「妊婦は強いんだよぅ!!」