やるべきことをやる。
そこに性別は関係ない。
山火事と暗殺者、両者が迫る中で生き延びようというスリラー映画。
戦う女性が印象的。
印象的ではあるものの、「女性なのに頑張って戦ってる!」みたいな見せ方はされていなかったように感じる。
戦うべき局面で当然のように戦う。
「人間として、生物として当然でしょ?」というように、本人たちが何の疑問も持たずに戦っている。
そんか見せ方に感じた。
一方で、女性らしさもちゃんと出してくる。
主人公が着替える際、子ども相手でも後ろを向くように頼んだり。
保安官の妻が妊娠していたり。
女性特有の要素もしっかり入ってる。
こういった要素があることで、戦いへの向き合い方がより際立っていたと思う。
戦うべき所で、何も言い訳せずきちんと前を向く。
紛れもなくヒーローだった。
一方で、男性。
誰かと戦うのではなく、誰かを守る方向性で描かれていたように感じた。
少年の父親や、保安官。
誰かを守るために命を捧げる。
そういった点で共通していた。
この男女の役割は、ステレオタイプのものとは逆になっていると思う。
でも、特にジェンダーがどうたらみたいな感じの説教臭さはあまりない。
それは、彼らがやるべきことをやるべき時にやっていただけだったからだと思う。
男女両方がいる状態で戦うor守るの役割が発生するのではない。
男女どちらかしかいない状況で、たまたま目の前に戦う、もしくは守るの役割が発生する。
そこに性別は関係なく、目の前にあるやるべきことを、文句を言わずにただやり遂げる。
そんな描かれ方だったから、説教臭さがなかった。