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カビリアの夜のmidoredのネタバレレビュー・内容・結末

カビリアの夜(1957年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭からヒモに金ふんだくられて川に放り込まれるやら、結婚詐欺師丸出しの男に全力でときめいてしまうジュリエッタ・マシーナ演じる娼婦が可哀想であると同時にとてもチャーミングな作品でした。

『道』といいこれといい、どうしてこんなに男に都合よく使われる可哀想な女の役が似合うのでしょう。快活な表情と小柄な体が銀幕上で輝いていました。他にも登場人物がいたのに、ずっとマリアばかり見ていたような気がします。それくらい魅力的でした。

これは社会の底辺にいる人の不幸を描いたお話というよりも、何があっても汚れることなく魂は無垢であり続ける人の物語なんですね。

踏んだり蹴ったりのラストの涙が、泥から咲く蓮のような美しさで余韻を残します。
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