Ryoma

カビリアの夜のRyomaのレビュー・感想・評価

カビリアの夜(1957年製作の映画)
4.0
快活で純粋な心を持った女性の、何があっても人生を諦めないひたむきな生き方に勇気をもらえる。現代にも通ずるが、貧困や低所得などの社会問題が鮮明に顕在化していた時代において、その不条理でやらせない現実に目を背けることなく生きていくのは決して容易ではないように感じるが、その厳しい社会を生き抜こうとする女性像が投影され表現されていた本作は、時折り悲しく胸がぎゅっとなりながらも、その現実に反旗を翻すような女性の生き方に力強いメッセージを感じた。本作監督であるフェデリコ・フェリーニの実妻であるジュリエッタ・マシーナが主演を務めた本作は、主演である彼女の表現力の高さが光る一作に感じたし、同時にそこから夫への想いの強さが表れているようでもあった。
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