るるびっち

バーニング・ダウン 爆発都市のるるびっちのレビュー・感想・評価

3.4
前半、キレキレで面白い。だが後半、もたついてしまう。
高速で打ち上げたロケットが、失速して最後はヨタヨタと墜落した感じだ。

爆破現場から救出された男には、記憶がなかった。
経歴では元爆弾処理班なのだが、クビになってから不穏な行動をしている。果たして彼は今もヒーローか、それともテロリスト側なのか。
爆破現場に居たのは爆弾を外すためか、それとも爆破させるためか。
彼自身も記憶がないので、自分の正体が解らない。

テロリストのふりをしているヒーロー、またはその逆だったにしても、回想を踏まえた説明が長すぎて、ダレてしまう。

記憶喪失で自分自身を探ろうとして、もっとも信じたくない自身の素顔を見てしまうという展開にして欲しかった。
追及するほど、意外な過去が暴かれて自分が信じられない。
本当の自分はヒーローだったのか、それともヒーローを装った悪魔だったのか。
記憶を失う前の本当の自分の魂は、なんということだろうか。
ヒーローだと信じたいのに、次々と悪魔のベールが剝がれていく。
いや、それも作戦でテロリストに扮したヒーローなのでは?
そう信じたい!
「おい俺の魂、正義なのかい悪なのかい? どっちなんだい!?」
記憶喪失だから、わからないよ~。
明日はどっちだ~。
みたいになって欲しかったな~。

二転三転するけど、説明が長いのと、結局そっち側でしょ?
って、なるからハラハラしない。
最後まで、どっち側なのだろうと確信もてない感じで進めば、もっと面白いだろう。

そもそも冷静沈着が必要な爆弾処理班が、あんなに怒りで前後不覚になるなら向いてないよね。体の問題より心の問題として。
怒り自体、実は計画の一部で演技だったという風にして欲しい。
爆弾処理班なのに、自分が怒りを爆発させてどうする?
バーニング・ダウンしなさい!!
るるびっち

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