くもすけ

偶然と想像のくもすけのネタバレレビュー・内容・結末

偶然と想像(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

3部からなるオムニバス。魔法、扉は開けたまま、もう一度。
どれも一生やってろとでもいいたくなるほどただ一瞬だけでも相手と繋がりたい、だらしのない欲望が淡々と演じられる。役者は皆、「ドライブ・マイ・カー」の西島秀俊の薫陶を受けたかのように棒読みセリフではじまり、BGMなし長回し多用して畳み掛ける。幕間に使っているのはシューマンの子供の情景。

③作目がやはりよい。
ゲイのSE(失業中)が高校の同窓会で仙台を訪れ、意中の同級生と偶然再開したと思いきや、全くの別人同士であったことがわかる、3部中最もすっとぼけたボケコンビの、奇跡の一幕。マイ・フェイバリット「パッション」の占部がゲイを演じ、「人生」「幸せ」を振りかざしてボーッとした主婦の日常を破壊し空中歩道を走らせる。