ryu

偶然と想像のryuのレビュー・感想・評価

偶然と想像(2021年製作の映画)
4.8
こちらはオムニバス形式で、
フランス映画のような、もしくは短編小説のようなテンポが良く、全体的に洗練されていてミニマリズムを感じる作品です。そして彼の映画の脚本は本当に魔力がある。
まず1は対比的な親友同士の女性が同じ人を好きになる作品。
お馴染みの車の中の長いカットは後ろの夜景がとても美しく、テンポの良い台詞回しも舞台のようで面白い。
2については自分も大きな賞をとりはじめてから彼の作品を見始めたので、この脚本にはびっくりしましたし、教授の演技にも惹き付けられた。
3については2回目鑑賞の方がより楽しめました。かなりミステリアスだけど、前向きでラストにふさわしいと感じました。様々なLGBT映画のアンサーになっているようなお話ではないかと思います。
資金難や労働環境等、厳しい状況の中で邦画界の未来を見せてくれる素晴らしい監督だと思います。次回作もとても楽しみです。
ryu

ryu