「パーティーの後にニューヨークの街を歩く若い少年は、途中で助けを求める盲ろう者の男性に出会う。
二人は一夜を共にし、思いがけない友情を育むことになる。
2021年のアカデミー短編映画賞にノミネート、
『愛は静けさの中に』の主役を演じたろう者の俳優、マーリー・マトリンが製作総指揮を務めている」
東京国際ろう映画祭 よりhttps://tidff.tokyo/online/
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この映画は盲ろう者が主演した世界初の映画とのこと。
ロバート・タランゴ(Robert Tarango)は実際に盲ろう者。
聴覚障害者として生まれ、映画が好きで夢は俳優になることだった。
好きな俳優は、ジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、バート・ランカスター、ジョン・ヴォイト、ロバート・ミッチャム、ダグ・マクルーア、カーク・ダグラス。
しかし学生時代に視力も失ってしまう。
その後、ニューヨークのヘレンケラー国立センターで職業訓練を受け、カフェテリアで働き始めるも、俳優の夢はずっと抱いていた。
ある日、映画のために盲ろう者を探していた監督のダグ・ローランドがロバートと会い、数週間後、ロバートの映画出演が決定。
世界初の盲ろう者の主演俳優となりました!という流れ。
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この映画のようにバス停で盲ろう者の方と出会ったという体験を監督のダグ・ローランドも実際にしたそう。
そしてこの体験を映画にしたいと思い、
ヘレンケラー国立センター と提携して盲ろう者の主演俳優を探して、
俳優の夢を持っていたロバートと出会い、
映画が完成。
世界の映画賞を受賞してますし、
第93回のアカデミー賞最優秀短編映画賞の候補にもなってます。
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確かにね、すごくいいんですよ。
映像もいいんですが、淡々としつつも、
「どうやってコミュニケーションをとれば!??」っていうのがサスペンスになっているし、
それが成功した時に小さなカタルシスがあるし、
言葉もなく同じことで笑い合えるシーン(鞄にペットボトル入ってた…)は本当に平和な幸せなシーン。
盲ろう者ならではのコミュニケーションとしてのふれあい(手のひらに文字を書くとか、普段は手を握りあって手話で会話するようです)が
より温かな人間関係を結ぶきっかけともなっていって、
上映時間18分なんだけどそこそこの冒険をしたような、
何かを獲得できた感がありました。
何かってのは、
「へこたれずに生きよう」っていう前向きな気持ちでしょうか。
この青年だってかなりきつい状況にある。
貧困で帰る家もなく、友達の家を転々としているっぽい。
その彼が、自分よりも人生ハードモードっぽい男性と出会い、自分よりも全然人生を楽しんでいそうな姿を見て、説教くさくなく、あたたかで明るい気持ちで前向きになれる。
観客も同じ。
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こりゃもう続編希望ですよ。長編希望ですよ。
アーティの恋模様見たいもん。
で、その場合気を付けてほしいのは(偉そう…)、
アーティを単なるメンターとして使わないで欲しいんですよね。
まさかそうはならないと思いますが、
単なる涙活コンテンツとして消費されない、盲ろう者のリアルな感情、生活、物語が見たいですね。
ぜひぜひぜひ、お願いします!
ネタバレはコメント欄に。