うにゃ

対峙のうにゃのネタバレレビュー・内容・結末

対峙(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

マーサ・プリンプトンを久しぶりにみた。

銃乱射事件の被害者側と加害者側の両親の対峙。
会場設営のシーン後は、会話のみ。
それで111分飽きる事なく没入できる。
4人の俳優さんの演技と、脚本と監督を両方を手がけたフラン・クランツが素晴らしい。

最後、加害者側の妻が「私も話したかった」と打ち明ける話が辛い。
ずっと心にしまい込んでいたのだろう。
怖い思いもして、苦しかったと思う。
しかし、それを聞いて被害者側は、どう思うのか。
息子の危険性を察知して、どうにかできたんじゃないかとまた責めてしまいそう。
しかし、そんな母親を被害者の妻が抱きしめる。どんな気持ちかはとても想像出来ない。

ラスト、残された被害者側夫婦が聖歌隊の練習を聴いて癒され、涙するシーンがとてもよかった。
私が子供の頃、住んでいた家の隣が教会だった。日曜になると、聖歌隊の歌や祈りの言葉が穏やかな声で聴こえてきた。私はその時間が好きだった。とても癒されていた。その時の事を思い出した。

これ以上過去に縛られたくないと「あなた達を赦します。ヘイデンを赦します。」と語った夫婦が、未来へ進める事を祈る。
うにゃ

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