Gaku

コンティニューのGakuのレビュー・感想・評価

コンティニュー(2021年製作の映画)
3.0
 主人公が朝起きた時になぜか理由も分からずに殺されかけ、そこから逃げても次々と多くの殺し屋たちに狙われ、そして殺されてはまた元の朝に戻るというお約束ループもの。最近では『フリーガイ』『ハッピー・デスデイ』、少し前には『ミッション8ミニッツ』など、こうしたループもので重要なのは二点、ループのダイナミズムをどう見せるか、そして、ループの外の世界をどのように成立させるかである。
 私自身は前者については楽しく観られた。ネオナチ女暗殺者、爆弾小男、黒人双子の殺し屋、剣技を誇る中国人女性、それぞれキャラが立っていて、いやー、いいもの観させていただきましたとそこそこ満足。またチョイ役にミシェル・ヨーや、ケン・チョンを持ってくるのも、よく分かってらっしゃる、という気持ちにさせられる。
 ただ、後者のループの外の世界というのが、やや感動が薄く、終わらせ方も残念な気も。『ミッション8ミニッツ』ほどでないにしても、ループから抜けた先の未知の世界を見せて欲しかったし、最後の盛りあがりもいまひとつ。その意味で主演のフランク・グリロとナオミ・ワッツにはもう少し頑張って欲しかったし、シナリオもあとひと頑張りというところ。
 ただ、笑って楽しく観られる映画であることは間違いなし。また子どもがいる方は父親心をくすぐられます。
Gaku

Gaku