ダイアー教授

コンティニューのダイアー教授のレビュー・感想・評価

コンティニュー(2021年製作の映画)
3.6
題:味わいのあるタイムループもの
製作:2021年、アメリカ
監督:ジョー・カーナハン
原題: Boss Level
出演:フランク・グリロ、メル・ギブソン、ナオミ・ワッツ、ケン・チョン

大人の事情で公開が遅れてあまりヒットしなかったようだが、見どころのある映画だと思う。
多くの人にサクっと観て楽しんでほしいので、グダグダとした推敲はやめて、
簡潔に3つにまとめてレビューします。

1.全体の印象
パッケージからはシリアスな印象を受けるかもしれないが、全体的にコメディタッチだ。
コメディアンのケン・チョンさんも出ている。
アクションはド派手で見応えがある。暴力描写もなかなかいい。
主人公はフランク・グリロ。フランス代表オリヴィエ・ジルー似のイケメンで身体はバキバキ。ドヤリ〇ンという設定だが、直接的なエロ描写はない。

2.タイムループ
同じ時間軸を何度も何度も繰り返すタイムループものだ。
古典だと『恋はデジャブ』、最近だと『オール・ユー・ニード・イズ・キル』や『ハッピーデスデイ』がある。
変化球だとスピエリグ兄弟の『プリデスティネーション』もその類だろう。

本作は上記した先輩たちの長所がたくさん詰まっていると思う。

3.父と息子の話
大人になり切れてない主人公(おっさん)と、
父親が不在で“父性的”なものを求める男の子の人間的な成長を描いたドラマになっている。
男の子はクラシックなアーケードゲームのキャラクターを愛していた。
それは何度死んでも“コンティニュー”で復活するタフガイたちに“父親”を求めていたからではないだろうか?

ドラマとして、味わい深く語り口が丁寧であったと思う。