KEKEKE

秘密の森の、その向こうのKEKEKEのレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
5.0
- いつの間にか失われていた質感みたいなものを大切にしている映画だった
- 世界の形が画面を通してじんわりと伝わってくる
- 私が生きている時間は親が見てきた風景の延長でもあること
- 世界の秘密に触れることが誰かを理解するためのキーである

- 人間間の時間的な隔たりを超えるために必要なものって、その人と共有する質感かもしれない
- 歯や手足、内臓が鳴らす音、空間を満たす空気や風、水、光
- 人生が別れの隙間に挟まっている短い関係性だとして、その中で刻一刻と変化し続ける儚い何かと死ぬまで失われない世界の形

- 木の葉や木の実が今よりも自分の近くにあった時間に、好きだったり怖かったりの感覚を同じ目線で感じることができていたら
- どんなに長い時間一緒にいたとしても、たとえそれが親だとしたってわからないものはわからない
- でもその人と私の世界が繋がっている限り、人生のどこかで同じ景色を見て、同じ質感を得ているかもしれないという救いがある
- 誰かのさよならとさよならの隙間に産まれてきたひと、その私を産んだひともまた私と未来の隙間に生きている

- 次帰省したときに子供の頃の話を聞いてみようと思った
KEKEKE

KEKEKE